話題の小説「検索刑事」を読んだ。
前代未聞の検索エンジンミステリー小説
IT会社社長が殺された事件を捜査中、警察に一通の脅迫文が届く。「『羽毛布団』のキーワードで1位を取らなければ、天誅を下す」・・・・・・。新人女性刑事の京丸は、SEO業界を捜査するために、SEO会社やホームページ制作会社に聞き取り捜査に向かう。しかし、そこには今まで知らなかった検索エンジンの“裏"が浮かび上がり、ネット業界の闇の部分が広がっていた。果たして、検索結果で上位表示される方法は解明されるのか? そして、IT会社社長を殺した犯人を逮捕することができるのか?◎ネットビジネスを行う企業はどこも、顧客からのアクセスを増やそうと苦心しています。HPのキーワードいかんでアクセスは大きく違ってくるため、自社サイトの表示順位をあげようと、さまざまな工夫を凝らします。この対応策のことをSEO(search engine optimization、検索エンジン最適化)対策といい、SEO対策に特化したコンサルビジネスも広がりしつつあります。
◎しかし、検索エンジンの仕組みを理解している人はあまりいません。本書では、検索エンジンが、どのようなルールと基準のもとに、どうやって検索結果の順位を決めているのか、がわかります。
◎本書はストーリーをたどることで、検索エンジン対策を行う心構え、SEO対策を手伝う業者との付き合い方も学べます。
というわけで、気になったセリフを紹介する。
P.20
「SEOの仕事なんて、検索結果で1位を取るか取らないかの厳しい世界なんだよ。金を払っているのに、要望通りに検索1位を取れなかったら、クライアントは激怒するだろ。そりゃあ、殺したくもなるさ」
P.21
「1位を取られなくても恨まれて、1位を取ったとしても恨まれて。因果な商売なのね」
P.38
「今まで話した、キーワードの埋め込みと、外部リンクの購入によって、我々の制作した羽毛布団のサイトは、短期間で一気に検索1位を狙えます」
P.76
「裏ワザは、結局、ダメってことね」
P.85
「検索エンジンのユーザーにとって、役に立つサイトってなんだと思う?」
P.108
「SEOって、結局、何なのかしら」
P.123
「掃除機 壊れた」の検索結果は、掃除機の壊れた話ではなく、掃除機が壊れた原因の究明方法や、修理の方法などが上位を占めていた。
参考記事
P.209
「ホワイトハットとブラックハットに関しては、SEOをやる人の倫理的な問題になってくるかもしれないな」
P.216
「SEOは『何をやればいいのか?』ではなくて、『可能性があることは、全てやる』というのが、俺のSEOの流儀なんだよ」
P.236
興味もなければ、欲しくもないドライヤーの記事を書き続けることは、自分の能力を、どこかで無駄に消費している気がしてならなかった。
P.238
「SEOのライターなんて、それが相場だよ」
P.251
「検索エンジンの向こう側に、人がいるってことなのね」
まとめ
ストーリーはさておき、なかなかどうして興味深い一冊だった。SEOの奥の深さを学べた気がする。みなさんも機会があればぜひ!
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