映画「15時17分、パリ行き」をみた。
言ってしまうと、巨匠クリント・イーストウッドが監督した、上質な再現ドラマ。
「ハドソン川の奇跡」も「ザ!世界仰天ニュース」のような再現ドラマ感があったが、本作ではさらにパワーアップしている。
あらすじはこんな感じ。
ちびっこの頃は問題児だったアメリカ人の仲良し三人組。二人は軍隊に入り、一人は大学生に。離れ離れになったけど、夏休みは三人でヨーロッパ旅行。あちらこちらを観光した後、アムステルダムからパリ行きの列車でテロリストに遭遇。
驚きなのはこれが実話で、しかも主役の三人組を本人が演じているところ。
テロリストとの格闘シーンももちろん本人が再現。犯人を取り押さえる協力者も本人、犯人に撃たれた被害者も本人、それを見守る乗客も本人。流石にテロリストは役者さんだけど、それ以外のみんながみんな当時を再現しているのでこの上なくリアル。
このシーンをみながら思う。
これ以上にリアルなシーンって作れるのだろうか。無理なんじゃないかと思う。
勲章をもらうシーンは、当時の映像がそのまま使われていた。受賞している本人が本編を演じているのだから当然なのだが、なんとも不思議な感覚に陥る。
映画として面白いかどうかは別だが、なかなかに考えさせられる興味深い作品だった。