久方ぶりに映画『ロッキー』を観た。
再生をテーマにした、愛と感動のボクシング映画『ロッキー』。シリーズ化され、シルヴェスター・スタローン主演の6作品と派生したスピンオフ作品『グリード』が作られている。
- 1作目『ロッキー』(1976)
- 2作目『ロッキー2』(1979)
- 3作目『ロッキー3』(1982)
- 4作目『ロッキー4/炎の友情』(1985)
- 5作目『ロッキー5/最後のドラマ』(1990)
- 6作目『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006)
- スピンオフ『クリード チャンプを継ぐ男』(2015)
舞台裏を調べてみると、壮大なドラマがあった。スタローンを誤解していたと反省した。筋肉だけでハリウッドスターになった人ではなかった。
彼は、名脚本家であり、名監督だったのだ。
『ロッキー』シリーズの脚本は誰が書いていたのか
- 1作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 2作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 3作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 4作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 5作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 6作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- スピンオフ脚本:ライアン・クーグラー、アーロン・コヴィントン
スピンオフ作を除く6作品中6作品すべてが、スタローンの脚本である。
売れない役者スタローンが、3日で書き上げた脚本。映画会社は他の役者を主役に据える条件で、権利購入に高額を提示する。しかし、自身の主演を譲らないスタローン。結果、脚本料は36万ドルから2万ドルに減額、スタローンの出演料は俳優組合が定める最低金額という条件で主演を勝ち取る。
そして世界中を興奮と感動で包み込むスタローン主演の『ロッキー』が誕生したのだ。
『ロッキー』シリーズは誰が監督していたのか
- 1作目監督:ジョン・G・アヴィルドセン
- 2作目監督:シルヴェスター・スタローン
- 3作目監督:シルヴェスター・スタローン
- 4作目監督:シルヴェスター・スタローン
- 5作目監督:ジョン・G・アヴィルドセン
- 6作目監督:シルヴェスター・スタローン
- スピンオフ監督:ライアン・クーグラー
『ロッキー』シリーズの監督は、1作目と5作目はジョン・G・アヴィルドセン。それ以外はスタローンだ。
邦題で『ロッキー5/最後のドラマ』となった、5作目。1作目の監督を再び起用し、シリーズ最後の作品にしようと思っていたのかもしれない。しかし、残念ながら、出来は良くなかった。
「このままでは終われない」
スタローンがそう思ったかどうか分からないが、6作目『ロッキー・ザ・ファイナル』は、5作目をなかったことにして作られた。
観れば分かるが、正直言って名作だ。
5作目を観て、オワコンだと思って『ロッキー』シリーズ。しかし6作目があまりに名作で、鑑賞後は5作目以外を見返すほどだった。倒れても起き上がるスタローンの不屈の精神に震えた。
『ロッキー』シリーズは誰が脚本を書き、監督していたのか
- 1作目監督:ジョン・G・アヴィルドセン
- 1作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 2作目監督:シルヴェスター・スタローン
- 2作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 3作目監督:シルヴェスター・スタローン
- 3作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 4作目監督:シルヴェスター・スタローン
- 4作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 5作目監督:ジョン・G・アヴィルドセン
- 5作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- 6作目監督:シルヴェスター・スタローン
- 6作目脚本:シルヴェスター・スタローン
- スピンオフ監督:ライアン・クーグラー
- スピンオフ脚本:ライアン・クーグラー、アーロン・コヴィントン
スピンオフ作品『クリード チャンプを継ぐ男』には、監督にも脚本にもスタローンの名前がない。映画でも自身はリングには立たず裏方にまわり、コーチ・セコンドとしてクリードをバックアップする。
スタローンの名前は製作にクレジットされている。続編を作るつもりはなかったのかもしれない。しかし、若き監督ライアン・クーグラーが、スピンオフ作品を作りたいとスタローンに直談判。その熱い思いに動かされたという。きっと、自分の若かりし頃を思ったのだろう。
「俺の昔を思い出させる。こいつを信じ『ロッキー』シリーズを託してみよう」
スタローンがそう思ったかどうか分からないが、スタローンが脚本も書かない、監督もしないまったく新しい作品『クリード チャンプを継ぐ男』が作られた。
観れば分かるが、正直言って超名作だ。
映画の中で進行する「繋ぐドラマ」、それは映画制作の舞台裏でも進行していた。その背景を知らなくても感動するが、知って観ると信じられないほどに震える。超絶の名作なので、未見の方は是非とも観賞をおすすめする。
まとめ
『ロッキー』シリーズは、スタローンの人生そのもの、だと思った。